看護 理論家まとめ

概論

どうも、てげです。

今回は看護に関連する偉人について表にまとめました。

看護の理論家ってカタカナの人ばかりで覚えづらいですよね。

テストにもよく出てきます。

看護の理論家

人名 主な著書 理論/キーワード
フローレンス・ナイチンゲール 看護覚え書 自然治癒力
ヴァージニア・ヘンダーソン 看護の基本となるもの 14項目の基本的ニード論
アーネスティン・ウィーデンバック 臨床看護の本質 援助を要するニード
アブデラ 患者中心の看護 21の看護問題
ペプロウ 人間関係の看護論 プロセスレコード
オーランド 看護の探求 相互作用
トラベルビー 人間対人間の看護 ラポール
ロイ ロイの看護論 適応モデル
オレム オレムの看護論 セルフケア概念
ベナー 現象学的人間論と看護 クリニカルラダー
ゴードン ゴードン看護診断マニュアル 11の健康機能パターン
ブラウン ブラウンレポート(これからの看護) 看護教育の方向性
ワトソン 人間科学とヒューマンケア ケアリング

資格試験に出やすい理論家たちをまとめました。

特によく名前の出る方を紹介。

ナイチンゲール

看護を語るうえで欠かせない方ですよね。

19世紀に活躍したイギリスの看護師・統計学者・社会革命家です。

1854年にクリミア戦争で看護師として働き、そこで衛生状態など環境改善に取り組み多くの兵士の命を救い称賛された。統計学者としても有名であり、衛生状態の改善が患者の回復にどのように影響を与えるかを明らかにし、この研究結果は今でも基本的な看護師の知識となっています。

「クリミアの天使」「ランプの貴婦人」「近代看護の母」とも呼ばれている。

ヘンダーソン

20世紀に活躍した看護師。

患者の必要とする欲求(ニード)を14の要素にわけている。アセスメントをするにあたって重要。

1.正常に呼吸する
2.適切に飲食する
3.あらゆる排泄経路から排泄する
4.身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する
5.睡眠と休息をとる
6.適切な衣類を選び、着脱する
7.衣類の調節と環境の調整により体温を保つ
8.身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する
9.環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする
10.自分の感情、欲求、恐怖あるいは”気分”を表現して他者とコミュニケーションをもつ
11.自分の信仰を実践する
12.達成感をもたらすような仕事をする
13.遊び、あるいはさまざまなレクリエーションに参加する
14.“正常”な発達および健康を導くような学習・発見をする。あるいは好奇心を満足させる

基本的な看護ケアについて体系化した人。

ウィーデンバック

看護が理論化した初期のころの活躍したアメリカの看護学者。

患者は援助へのニードをもつ個人であり、看護は患者がもつ援助へのニードを満たすようことと定義した。

『臨床看護は、目的志向的な援助技術である』と看護論を展開。

ペプロウ

精神看護学の研究者。
「精神科看護の母」

プロセスレコードを提唱した。

プロセスレコードとは、患者と看護師間でのやりとり・接した場面の言動・反応などを記録すること。それにより振り返り(リフレクション)分析・考察しすることで、その場面でのコミュニケーションや患者について理解を深めていくことができるもの。

さらに看護師ー患者関係には「方向づけ」「同一化」「開拓利用」「問題解決」の4つの段階があるとし、患者の問題解決には患者と看護師が一緒に検討し、患者が自ら問題を解決できるよう援助をすることであるとした。

オーランド

アメリカの看護学者。

ペプロウのプロセスレコードをさらに精錬し、現在の形にした人。

オーランドの看護理論は1960年代に開発された。

『人間関係論』の一環として、看護師と患者の作用を重視し、コミュニケーションや感情の理解が看護実践において重要だと主張している。

共感的行動をするため、看護師の知覚・感じたこと・思考を相手にわかるように伝えることが基本であるとした。

ロイ

人間とその集団を「全体的な適応システム」ととらえた。

「生理的-物理的様式」「自己概念ー集団アイデンティティ様式」「役割機能様式」「相互依存様式」
の4つの適応システム
があるとした。

オレム

アメリカの看護師。
セルフケアの観点から看護を説明した人。
オレムの看護理論は、セルフケア理論、セルフケア不足理論、看護システム理論からなっている。

セルフケアとは、人々が自分自身の健康状態を管理するための総合的な方法とした。
疾患などによってセルフケアが自ら充足できなくなったとき、看護介入し援助を行っていくこととした。患者が再びセルフケアを自分自身で行うことができるように援助していく。

セルフケア要件の3つ
①普遍的セルフケア要件
②発達上のセルフケア要件
③健康逸脱によるセルフケア要件

国家試験過去問題

第95回 午前 第41問

問題
D.E.オレムの看護の概念はどれか。

 1.セルフケア獲得のための支援
 2.患者との対人相互作用の発展
 3.刺激の操作による適応の促進
 4.ケアリングによる調和の促進

第102回 午後 第49問

問題
精神看護に関連する理論と理論家の組み合わせで正しいのはどれか。

1.現存在分析―フロイトS
2.ストレス理論―シュナイダー.K.
3.精神発達理論―オレム.D.
4.患者ー看護師関係 ーペプロウ.E.

正解 4.患者ー看護師関係 ーペプロウ
看護を患者ー看護師関係のプロセスがあると考え、4つの段階があると説いた。

1.現存在分析
現存在分析はビンスワンガーによって創始された精神分析の方法論である。ビンスワンガーは精神科医であり、フロイトのもとで学んだ。

2.ストレス理論
ストレス理論を提唱したのはセリエである。

3.精神発達理論
精神発達理論を提唱したのはフロイトである。

第107回 午後 第38問

問題
1948年に、看護教育の現状等に関する大規模な調査報告書「これからの看護〈Nursing for the future〉」を著した人物はどれか。

1.リチャーズ.L.
2.ブラウン.E.L.
3.レイニンガ―.M.M
4.ゴールドマーク.J.C

正解 2.ブラウン.E.L
ブラウンはアメリカの社会人類学者である。第二次大戦後に大量の看護師が生まれたが、質が低下したため全米看護委員会より調査依頼を受けた。調査により看護の教育や看護師の重要性が指摘され、看護の高等教育化が推進された。

1.リチャーズ.L
リチャーズはアメリカで最初の有資格看護師である。日本でも日本最初の看護師養成学校の設立に協力し、また、同志社病院(京都看病婦学校)で5年間看護監督を勤めた。

3.レイニンガ―M.M
アメリカの看護学者。看護を文化的・民俗学的にとらえ、文化が変わればケアも変わるということを説いた。著書に「異文化看護理論」がある。

4.ゴールドマーク.J.C
ゴールドマークは「アメリカにおける看護および看護教育」通称「ゴールドマークレポート」を公表した。これにより、看護は病院だけでなく社会や公衆衛生の知識も大切であるとし、健康な人も対象になっていった。

まとめ

以上、看護の理論家についてのまとめでした。

人名は覚えるのは大変ですよね。いろんな分野でいろんなカタカナの人がでてきてわからなくなることもしばしば。

コピーして暗記などにでも使ってもらえたら嬉しいです。

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